UNICO Nova Blast Candy Cabについて(購入後の雑感)
想像以上に欠点が多く全くオススメできない
予約していた本製品が2025年2月下旬に到着しました。人柱覚悟で購入したのですが、想像以上に欠点が多く驚いています。特にJAMMA接続時のモニター性能が酷く、まともに使えたものではありません。
100点満点中70点くらいを期待していましたが、実際は30点くらいの製品です。ひでぇや。
では、特に酷いと感じた部分を以下で取り上げます。
個人的に酷いと感じたコト
組み立て手順が非常にわかりづらい
バートップはほぼ組み上がっている状態なので問題はありませんでしたが、ベースは完全組み立て式であるにも関わらず、説明書の記載がわかりづらく組み立てに苦労しました。
多くの人から批判があったようで、UNICOが公式Facebook上で組み立て手順の動画をアップしましたが、相変わらずどのネジを使ったらいいのかを伝えておらず(ネジをカメラに向かって見せているシーンもありますが、遠目に見せているので結局どのネジかわからない)、そもそも組み立て手順や部品の取り付け先が説明書と違うため、余計混乱するような内容となっています。
あーでもない、こーでもないと分解を繰り返しながら何とか組み立てできましたが、コインシューターを取り付けるキャリッジボルト一式は入っていませんでした。入れ忘れたのか元々付いていないのかはわかりませんが、幸いにも昔使っていたコインボックスから流用することで取り付けできています。
ベースの品質が悪い
これは海外の人からも批判が出ていますが、ベースの品質がはっきり言って悪いです。私の物も背面が反っている、底面がベコベコ、キャスターの塗装がボロボロ、サービスドアの建付けが悪い、ネジが入り切らないところが複数あるといった問題を抱えています。
JAMMA接続時のモニター性能が低い
現在もUNICOが単体で販売している26インチのフェニックスモニターを改良したProモデルが本製品に搭載されているのですが、どこがProなんだと首をかしげざるを得ない性能です。まさかここまで酷いとは…。はっきり言ってJAMMA接続時は使い物になりません。
以下にJAMMA接続時の欠点を列挙します。
- JAMMA基板接続時の解像度が低すぎて見るに耐えない
- VGA接続は15khzだと映らない
- MV-1Aと相性が悪く、頻繁に暗転を繰り返す(まともに遊ぶのは不可能)
- 画像位置調整機能を使うと、映像がビクついて乱れることが多々ある
- 応答速度が遅い(遅延がある)
- 残像がある(無印フェニックスモニターよりはマシですが)
JAMMA接続時(モニター上ではSRGBと表記されている)の解像度の低さは「放逸。」と言いたくなるほど酷いものです。RF接続…は言い過ぎにしてもコンポジット接続くらいの画質でしょう。Pro版ではOSDメニューやモニター背面のつまみで明るさや色合い等を調整できますが、こんな画質ではボケボケすぎていくら調整したところでどうにもなりません。
モニターの応答速度も酷く、明らかに遅延しています。といっても、測定機器があるわけはないので私個人による感じ方、つまり完全な主観になってしまいますが…。
- モニター:I-O DATA GigaCrysta EX-LDGC271TB
- アプコン:OSSC
以前は上記の環境で違和感なくプレイできていましたが、本製品を早速MV-1Aで「ビッグトーナメントゴルフ」を試したところ、ショットのゲージ合わせがワンテンポ遅れました。NAC SPRITFIREで分配キャプチャーしたアマレコTVの画面のほうが明らかにプレイしやすいくらいには遅延しています。
以前の環境では、アマレコTV側を見てプレイすると「こっちはさすがに遅延しとる」と感じたものですが、まさかそちらでプレイした方が遊びやすいと感じる時が来るなど思いもしませんでした。
というわけで、期待していたJAMMA直結接続は絶望的な使えなさです。幸い、OSSC経由のHDMI接続時ではそこそこ綺麗に映ってくれますし遅延もマシになります。ですが、残像が出るのはどうにもならず、動きの激しい「メタルスラッグ4」や「バーニングファイト」といったアクションゲームをプレイすると残像のせいで妙に目が疲れます。モニターを別のものに載せ替えないと駄目でしょうね。
スピーカー性能が低い
JAMMA接続時には、片方のスピーカーからしか音が出ません。JAMMAはモノラル音声ですが、左右に振り分けてくれないとは…。故障?いや、元々そういうものなんでしょうか。
だとしてもノイズが酷く常時耳障りな音がしますし、無音時にいちいちプツッと鳴るのも気に触ります。ノイズフィルターを間に挟む、あるいはアンプ基板を交換する必要がありそうです。
管理人としてはアンプ基板の故障を疑っており、現在メーカーサポートに問い合わせしていますので、進展があり次第追記します。
+5Vの電圧が調整できない
JAMMA基板対応を謳っておきながら、なぜか+5Vの電圧が調整できません。試しに電圧を測ってみましたが、高めの電圧なので高価な基板を動かすのは避けたほうが良いでしょう。
そもそも電源がアーケード基板に使われるようなタイプではなく、訳のわからない電源(噂ではテレビ用電源)なのも不可解です。UNICOは一体何を考えているんでしょうか。幸い、手元に+5Vの電圧調整可能のスイッチング電源があるので、これを使って配線を引き直すことを予定しています。
その他欠点
- スピーカーアンプへのオーディオケーブル接続が難しい(差込口が直接見えない)
- モニターベゼル(マスク)にすぐに傷がつく
- 正面3ボタンのうち真ん中がテストスイッチじゃない(自力で配線が必要)
- 正面3ボタンのボタン穴がやや広いので、ハメコミ式だと緩々になってしまう
- コントロールパネルベースを支えるネジが小さくて不安
- コントロールパネルベースの奥行が21.7cmしかなく、モニターと目線までの距離が近い
- コントロールパネルのボタン配置が右上がりなので使い勝手が異なる
- スピーカーの音量調整ダイヤルの感度がピーキーすぎる
- 冷却ファンの音が煩い(私は接続を外しています)
- やっぱり正面にある「NOVA BLAST」のマーキーがダサい
逆に良かったところは?
- 筐体を所有する喜びが味わえる
- コントロールパネルの質が結構いい(1P用パネルの質感にも期待できそう)
- OSSCを経由したHDMI接続は画質、遅延共にギリギリ許容できる
- キャスターを降ろしておけば軽々と移動させられる
- マーキーの点灯が控えめで気にならない(眩しいのではないかと懸念していました)
- サービスコンセントが便利
- 背面の小パネルを外せば配線類を外に出せる
今後どうするか
さすがに駄目だから捨てようというわけにもいきませんので、我慢して使っていく予定です。
今後は次に挙げることを試したいと考えています。
コントロールパネルを1レバー6ボタンの物に交換するレバーとボタンを好みの物に交換するコインシューターを100円対応にするコントロールパネル上部のボタンにテストスイッチを割り当てる(中間コネクタ作成)- スピーカーの片側から音が出ない問題を解決する(アンプ基板の故障疑惑)
- スピーカーのノイズ対策(間にノイズフィルターを挟むかスピーカーを交換する)
- モニターを別のモニターに載せ替える
- 電源を交換して配線をやり直す
- ネオジオROM本体を遊べるようにする(中間ハーネス作成)
特にモニターの載せ替えは是非実現したいところです。というのも、海外でアーケードゲーム機器を展開しているArcoodaにて、26インチの4:3液晶モニターが近日発売されるのでタイミングが良いんですよね。今なら予約割引で安く購入でき、便利な付属品が特典で付いてきますし。
これは解像度が高く1.1ms程度の低遅延であること、Nova Blast同様の接続規格があるのも素晴らしく、ポン付けできるのではないかと期待しています。
既に行った作業
コントロールパネルを1レバー6ボタンの物に交換する
標準の2レバー16ボタンのコントロールパネルは使いにくかったので、今までの環境で使用していた1レバー6ボタンの物に交換しました。モニターを正面に捉えられるようになったことで、視認性と操作性が向上し遊びやすくなりました。1人でしか遊ばない人は交換をオススメします。
レバーとボタンを好みの物に交換する
標準で三和電子のレバーとボタンが付いていますが、私は三和電子の静音レバーと静音ボタンを愛用しているので交換しました。今までと同じ色だと変化に乏しいと思って違う色に変更してみましたが、少し地味になってしまったかも。せっかく買ったのでしばらくはこの状態でいこうと思います。
コインシューターを100円対応にする
付属のコインシューターは海外のコインを使うものなので、そのままでは100円玉を使うことができません。そこでコインシューターを100円玉に対応している旭精工のAD-81P2に交換しました。
筐体のブラケットに引っ掛ける突起の位置が1つ違うので、真ん中についている突起をマイナスドライバーで回して1つ上の場所に付け直します。そして付け直した突起をブラケットに引っ掛けて固定します。この時、下側の突起をブラケットと固定しないよう注意しましょう。センサーのガワが100円玉の出口と干渉してしまい、100円玉が引っ掛って落ちてこなくなります。
後は付属のコインシューター用のGND線、シューター線を取り付け、反対側を筐体側のカスタムJAMMAボードに差し込めば100円を投入して遊べるようになります。もちろん、コインスイッチを押して今まで通りクレジットを投入することも可能です。
コントロールパネル上部のボタンにテストスイッチを割り当てる(中間コネクタ作成)
せっかくコントロールパネル上部にボタンが3つあるにも関わらず、基板用途においてはコインスイッチしか割り当てられていません。さすがに不便なので左からテストスイッチ、真ん中は開けておいて右にコインスイッチに割り当てます。真ん中はサービススイッチにしようかと思いましたが、手持ちに必要な基板がないため開けておくことに。コインスイッチは最初から用意されているのでそのまま使用し、テストスイッチを中間コネクタから取り出す方式にしました。
中間コネクタとヒロセの56ピンコネクタをはんだ付けして結合し、テストスイッチとGNDからリード線を引っ張ります。これだけでは寂しいので、電圧計も取り付けることにしました。
作業はすぐに完了…と格好良く言いたいところなんですが、途中ではんだがなくなってしまい、新たに買い足す必要が出てきたため作業を途中で中断。日を跨いでの完成となりました。
正面ボタンにテストスイッチを配置できたことにより、簡単に設定変更やリセットを行えるようになりました。テストモードに入る度に背面ドアを外してテストスイッチを押すのは苦痛だったため、ようやくまともに使えるようなったという印象です。正直、最初から付けておいてよと思わなくもないですが…。
よくある質問
自宅に配達してくれるんでしょうか?
はい。管理人が購入した時は、バートップとベースが入った大きい段ボール箱2箱が自宅に配達されました。なお海外からの大型荷物となるため、事前に配送業者から電話があり、いつ受け取れるかのやり取りが必要となります。特に平日しか受け取れないことには注意してください。
1人でも組み立てられますか?
はい。管理人は1人で組み立てました。組み立てに掛かった時間は4時間くらいでしょうか。説明書では先にバートップを完成させ、次にベースを組み立てるよう指示されていますが、個人的にはベースを先に組み立てることを推奨します。なぜなら、バートップは完成させると重量が30kgに及ぶため、1人でこれを持ち上げるのが大変だからです。
海外製品ですが日本でも使えますか?
はい。これは管理人も気になったため事前にメーカーに問い合わせしましたが、問題なく使えるという返事をもらっています。実際、電源ケーブルをコンセントに繋いで普通に使えています。ですが、搭載している電源が+5Vの電圧調整ができないというアーケード用としては不可解なつくりなので、アーケード用電源に交換して運用することを強く推奨します。
使い勝手はどうですか?
悪いです。主にモニターとスピーカー性能の低さ、品質の悪さのせいで手を入れないとどうにもなりません。モニター交換、スピーカー周り交換、電源の交換、ハーネス引き直し等を行ってようやくまともに使えるようになります。知識がない人は手を出してはいけない製品です。
メーカーサポートはどうですか?
悪いです。問い合わせに対して返答はしてくれますが、ほぼ100%その後の音沙汰がなくなります。こちらからケツを叩くくらいの気持ちでやり取りをする必要があるでしょう。海外の人達のやり取りを見たところ、Facebookの公式アカウントに直接催促するのも有効なようです。
購入は避けるべし
というわけで、当サイトで散々特集してきたUNICO Nova Blast Candy Cabですが、現時点では全くオススメできません。期待して購入した当事者の私が言うんだから間違いありません(?)。
将来的にガワだけ格安で販売されれば選択肢には上がると思います。中身だけ入れて使えばいいので。今後発売されるArcoodaの26インチモニターがポン付けできるかどうかでも評価が変わりそうです。
自宅の省スペースに筐体を置きたくて本製品を期待した人は残念ですが、今は雌伏の時です。
参考リンク
- UNICO公式製品ページ
- UNICOのFacebookアカウント(最新情報はこちら)
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- UNICO Nova Blast Candy Cabについて(発売前情報)
- UNICO Nova Blast Candy Cabについて(発売後情報)